前置きが長くなったが、そんなこんなでようやく周荘へ向かうことができた。
上海の町中は道路にはみ出て歩く人民のせいでなかなか前に進まなかったが、いったん郊外にでてしまうと車も少なく快調にバスは飛ばす。
土産物屋
水路の村・周荘
土産物屋や茶館の造りも情緒豊か。「茶」と書いたのぼりも中国風で、本当に孫悟空になったようだ。「お師匠さん、今日はこの街に泊まって行きましょうぜ!」ってな感じで、隣りに夏目雅子の扮する三蔵法師がいたら文句ないのだが。
100年前に文人が集まったという「迷楼(ミーロウ)」でひとやすみ。風が心地いい。
さて、すっかり周荘を堪能して上海への帰路へ着く。これがたいへんだった。 まず、昆山のバスターミナルと昆山の列車駅が同じところとは限らないので、万が一のために車掌のお姉さんに 「私は日本人なので中国語が聞き取れません。昆山の列車の駅に着いたら教えて下さいね。」 と告げておいた。周りからは、 「中国語わからへんて、あんさん、しゃべっとるやんけ!」 というツッコミが聞こえた。うーん、そうなんだけど、その先は聞き取れないの(涙)。 中国では、すかさずこういうツッコミがギャラリーから飛んでくる。今日そこであったばかりなのに昔からの仲間のような雰囲気なのだ。これはいい文化だと思う。時にはおせっかいなほどに世話をやいてくれる。こういう見ず知らずの旅人に対する中国人のおせっかいに何度助けられたか知れない。日本で外国人が困っていたら助けてあげなければと、真剣に思う。
万が一のためと思い、車掌に行き先を告げておいてよかった。約1時間半ほどして、昆山の市街に入ったとき車掌が降ろしてくれたところはまだまだ駅から遠かった。このままバスターミナルまで行っていたら多分この後の湖心亭には行けていなかっただろう。
駅の切符売り場に並ぶ。座席指定なしの立ち席でもいいと、半分あきらめ調子でリクエストしたが、あっさり40分後の次の列車の座席が出てきた。くしくも昨日蘇州から帰るときに乗った旅遊列車Y17だった。ちょうどいい時間に上海に戻れそうだ。
昆山駅
猫を満載した籠
逆光の中にさっそうと登場。我らが旅遊列車Y17。ああ、これで上海に帰れる…。
疲れが出てぐっすり眠ってしまい目が覚めると上海だった。またジャスコに寄り、水や日本に持って帰る中国テイストのラーメンなどを物色してホテルに戻る。
湖心亭では1階でも2階でも茶が飲めるが、少々高いけれども2階で飲むべきである。というのも、夜になると中国楽器の生演奏が間近で聞けるのだ。
中国式の作法で烏龍茶を煎れてもらう。カップを暖めるために何度もお湯を注いでは捨てる。その間に急須のなかの葉っぱが膨らみ、ほど良い感じにお茶が出る。さすがは一式68元。いいお茶を使っている。いいお茶は香りも味もよいけれど、なにより二煎目、三煎目と何度お湯を注いでもちゃんと出るし、苦くならない。おいしいお茶と生演奏を堪能し、幸せな気分でホテルへ帰る。