■用語の定義〜属性について〜 |
当サイトでは世界のトイレについて独自の分類を行っています。解説中に登場する用語は下記の定義に従っていますのでご一読ください。 |
■大便器の属性 |
- 大便器編では、各々のトイレを下記の属性に着目して特徴を明らかにしてい きます。
- 形状:しゃがみこみ式・腰掛け式・折衷式
- ことをなす際の姿勢に着目して分類しました。
日本でいわゆる和式と呼ばれるしゃがみ込んでことをなす方式を「しゃがみこ み式」、洋式と呼ばれる便座に腰掛けてことをなす方式を「腰掛け式」、その両 方の使い方のできるものを「折衷式」と呼びます。
- 後処理の方法:紙拭き式・手洗い式
- ことをなした後の便の処理方法を表します。
- 見かけ上の消却方法:水洗式・落下式・スロープ式・放置式
- 最終的な処分方法は便器を見ただけでははかり知ることができないので、ここ では目の前から消えてなくなるのにどのような方法が用いられているかを記述し ます。
水洗式は文字通り水で流れる方式。落下式はいわゆるポットン便所。
スロープ式は坂を伝って斜め下に流れていく方式を表します。
放置式とは便器らしきものが存在しないものです。
- 便座の向き:奥・手前・横・斜め・フリー
- ことをなす際に、個室の出入り口から見て体がどちらを向いているかを表します。
- 扉の個室隠蔽率:100%、80%、0%
- 中国のために0%という分類を作らなければなりませんでした。つまり扉なし です。また、欧米のトイレには腰掛けた際、足下は外から見えるものがあります 。これを80%とします。すべて覆い隠されているものを100%とします。
- 仕切の個室隠蔽率:100%、70%、50%、0%
- これもまた中国のために作った属性です。まったく難儀な国です。背伸びして 中の人の有無を確認できる高さの仕切の高さを70%、しゃがめば頭しか見えな くなる高さを50%、まったく仕切のないものを0%とします。
残念ながら仕切なしトイレは現地の方が使用中だったため撮影例はありません 。
また、個室がひとつの場合は周囲の壁の隠蔽率を仕切の隠蔽率とします。
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■小便器の属性 |
- 小便器編では、各々のトイレを以下の属性に着目して特徴を明らかにしてい きます。
- しかしながら小便器は男性のためにのみ存在すること、それゆえその使用姿 勢が限定されること、また大便のように個室を必要としないことなどの理由から その属性は大便器に比べると明らかな違いというものがあまり見受けられません 。それでも概観すると、まず便器の有無で大別でき、さらに便器の存在する場合 その形状に少なくとも2種類ないしは4種類があると思われます。
- 便器の有無:有・無
- 便所内の小用を足すべき場所に小便器が存在するか否かの属性です。
すなわち、ただ壁と下部のみぞのみで小便器と呼べるものがないものは「無 」主に陶製の小便器が個々の使用者のために存在するものを「有」とします。
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- 形状:壁当て型(角型・接地式角型・あさがお型)・受けますよ型
- 壁当て型には3種類あります。
「角型」は壁に固定された便器の形状が四角いもの。
「接地式角型」は「角型」のうち、形状が縦に長くその排出口が床に接地しているもの。
「あさがお型」は壁に固定された便器の形状が丸みを帯びているもの。
この3種類はいずれも便器内に、固定された壁と平行な壁面があり、小水がその壁面に当たって壁を伝わり下部の排出口へ向かう方式です。
これに対し「受けますよ型」というのは放物線を描く小水のまさにその行き先に排出口が待ちかまえている方式です。
前者はアジアに多く、後者はヨーロッパに多いようです。
京都の美術館で桶型の「受けますよ型」を目撃しましたが京都の古い景観を意識した例であり、典型例とは言えないでしょう。写真を遺失してしまったので 次に撮影する機会に恵まれた時に掲載することとしましょう。
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壁当て型
(角型) |
壁当て型
(接地式角型) |
壁当て型
(あさがお型) |
受けますよ型 |
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